Vet勉強会より  ~抜歯適応かどうかを判断するために~

小諸も雪です。寒いです。雪が解け氷となってそこかしこがツルツルです。徒歩での出勤にも気を遣います。

そんな雪の朝、感心したことがありました。野球部らしき高校生がランニングをしていました。すれ違う時に「おはようございます!」とキャップを外して会釈をしてくれました。こんな足元の悪い中でも礼儀正しいですよね。また、横断歩道を渡ろうと手を挙げていた小学生か中学生は、渡り終えたとき止まってくれた車にクルッと向き直り、姿勢を正してお辞儀をしていました。感心・歓心。大人の私は・・・と自分をふり返ると共に、日本の将来は明るいだろうと思いました。

さ、次は12月11日に行われた獣医師の勉強会の内容をお届けします。今回の2名は歯科について講義をしました。

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抜歯適応かどうかを判断するために

抜くべき歯なのかを評価するために必要なこと

  • 口腔内診査
  • 歯周プローブ
  • 探針
  • レントゲン検査 

これらを必ず行った上で、抜歯適応かどうか総合的に判断する。

★ 抜くべき歯   図1-1 図2-1 図3-1

  • 歯周炎に罹患した歯
  • 過剰歯、変形歯  不正咬合、遺残乳歯、乳歯と永久歯が2week共存すると 不正咬合を生じる
  • 埋没歯  歯がなかったらレントゲン、下顎第1前臼歯が多い、歯原性嚢胞を形成・・・注:短頭種!!
  • 歯冠破折→露髄歯  破折線を見る

☆ 抜かなくてよい歯抜くのが怖い・要注意な歯  図4-1 図5-1

  • 永久歯が遺残乳歯の1/2~2/3を越えていない場合の乳歯
  • 小型犬の下顎第1後臼歯
  • 短頭種、小型犬、猫の上顎第3前臼歯
  • 歯周病に罹患した下顎犬歯

◎ その他、注意すべきこと図6-1  図7-1

  • 粘膜浮腫、ラヌラ  唾液腺導管を傷つけた、結紮した
  • 骨性癒着を起こしている歯   歯槽骨・歯根膜の癒着
  • 特に猫  開口を強いると外頸動脈圧迫失明  スプリング型開口器を使用した4/6頭で頸動脈血流障害、2/6でERG異常
  • 同様の走行をする三叉・顔面神経圧迫→ホルネル  

 

■ 残根

絶対に残根させてはならない歯

    • 根尖周囲病巣
    • 歯肉に炎症を認める歯
    • 永久歯の移動を期待して抜歯する乳歯

 

●まとめ

動物の口腔内疾患はQOL(生活の質)に直結します。しかも、重度にならない症状を出さない場合が多いため、いざ気付いた頃には遅すぎた…なんて事も起こり得ます。そうならない為には、普段からの予防歯科、早期の段階での発見・治療が非常に重要になります。今後も正確な知識・技術に基づいて、多くの動物達が快適な口腔内環境で長く暮らせるよう努力していきます。

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