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トップ  >  第8回  >  獣医療における再生医療 免疫療法と細胞療法 ~入門編~
 




獣医療における再生医療
免疫療法と細胞療法
~入門編~


当院で実施できる治療法をご紹介します。


1. 細胞を培養して行う治療法です。

 ●免疫療法   ・活性化リンパ球療法  ・樹状細胞療法

         主にがん(悪性腫瘍)の治療・再発予防に用いられています。


当院での治療例     
副反応として毛艶が良くなる、活動的になる、食欲の増進などがみられることから、高齢期の体力維持、免疫力の強化、アンチエイジングとして実施

 ●細胞療法   ・脂肪幹細胞療法  ・骨髄幹細胞療法 
         骨折、脊髄損傷、炎症性関節炎の治療に用いられています。


当院での治療例     
腎不全、肝炎、膵炎等に実施しています


―注―
iPS細胞、ES細胞は使用しておりません
犬と猫に限定されます
発展途上の治療法です。現在、治療の効果を収集しています



2. それぞれの細胞の役目をご紹介しましょう。

免疫療法より

活性化リンパ球療法ではリンパ球を増殖させます。
リンパ球にはTリンパ球Bリンパ球など数種類あります。

体内に侵入したバイ菌や体内に発生した癌細胞と戦う
戦った相手(異物)を記憶しすばやく対応する(例:はしか、おたふく風邪、ワクチン接種)     

体を守る仕組み=免疫の主役です。    

つまり、リンパ球は病原体と戦う戦士
活性化リンパ球療法とは自分の免疫細胞を用いて癌や感染症を治療することなのです。



樹状細胞療法では血液中の単球を樹状細胞に変化させ培養します。
体内に発生した癌細胞を食べる
食べた癌の特徴を認識しTリンパ球に情報を伝える
                 
Tリンパ球からの指令の受けたリンパ球やマクロファージが癌細胞を攻撃する

つまり、樹状細胞は免疫細胞の司令塔
樹状細胞療法とはリンパ球に標的の癌細胞を教え、 集中攻撃させて癌を治療することなのです。



細胞療法より
脂肪幹細胞療法
では皮下脂肪の中の幹細胞採取し増殖させます。
 幹細胞はいろいろな組織に分化(変化)します。
 脂肪から採取できる幹細胞は、血管や骨、筋肉に 分化しやすい性質を持ちます。



つまり、幹細胞療法とは自らの細胞を用いて傷んだ組織を修復する治療のことなのです。





3. 治療によるメリットとデメリット

メリット
◎ 自らの細胞を使うので、拒絶反応や抗癌剤のような嘔吐などの副作用がない
◎ 他の薬剤・治療法との併用が可能
◎ 全身的に効果が期待できる

癌治療 (活性化リンパ球療法)では
◎ QOL(生活の質)改善・・・抗がん剤の副作用による入院が減る    
飼い主さんとすこしでも多く、長く一緒に過ごせる時間がつくれる

デメリット
▲ 培養に時間がかかる・・・1回目の移植までに約14日(1クール1か月~3か月)   
▲ 移植の日は、細胞の増殖まかせ・・・細胞の状態がベストな日に移植になる
▲ 料金が高い・・・保険は適応されない(2013年2月現在)
? 効果が未知数・・・個体・病状により差がある。確実なデータが少ない。


4. 再生治療への取り組み

再生医療は現在、確実でないことがいろいろとあります。
事実、リンパ球療法のみでは癌を“完治”させることはできません。幹細胞療法で全ての組織を再生させることはできません。
しかしながら「元気になった」「食欲が出た」「歩けるようになった」「炎症が治まった」と数々の効果も聞こえています。
確実でないことがある反面、これから期待できることが山のようにあります。
その期待を実現するため、再生医療チームを作りサポート体制を強化しました。



さくら動物病院は患者さんに合わせ再生医療を組み込んだオーダーメイド治療を提供していきます。  
今後ともなにとぞよろしくお願い致します。

Quality of Life 向上をめざして 再生医療チーム
J-ARM認定細胞培養師 小林和恵


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