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■鳥の飼育法

一口に鳥といっても、小はハチドリから、大はダチョウまで犬や猫と比べ物にならないくらい様々なサイズ、習性を持った非常に大きな鳥類というグループに属しています。世界中で何と八千六百種類もいて、人間が飼っているのはその内、百種類ぐらいなのです。そして、性質、習性がそれぞれ違うので、極端に言うと、鳥の飼い方には八千六百通りあるといっても過言ではありません。  

しかし、飼い方を理解するうえで、すべての種類に共通する大切なポイントがあります。

1. 鳥は病気を隠す! (一番重要です)  
群れの中で生活している鳥は、病気で弱っている様子を示すと、外敵に襲われてしまいます。このため鳥は病気になってもそれを周囲に悟られないように元気に振舞うという性質があります。言い換えると、鳥は死ぬ直前まで症状を現さないということです。  

ですから鳥を飼う場合、昨日までは元気だったのに、朝見たら落鳥していた(=死んでいた)という事が良く起こります。これは、何も突然死したのでなく、何日も、場合によっては何ヶ月も前から病気が進行していて重症になっていたが、鳥は必死になって症状を隠していたのです。そして、鳥は、すべてのエネルギーを使い果たして落鳥してしまったのです。

2. 鳥は死の直前までえさを食べます。  
鳥は 1 で述べた独特の習性があるわけですから、餌を食べなくなった、あるいは食欲が低下してきた鳥は、病気がかなり進行しており、重体になって症状を現してきたのだといえます。しかもやっかいなことに、鳥は食べているフリをしますから、殻があって食べている様に見えても、実際は食べていないことが多いのです。  

ですから鳥の食欲が少しでも落ちてきたらSOSです。絶対に様子を見ないで、すぐに病院に連れて行く必要があります。

3. 鳥は病気にかかりやすい!  
これは何も鳥が特別体が弱いということではありません。オウムやインコ類の中には百歳以上も生きるものもいます。あんな小さな体で百歳以上の寿命を持つこと自体驚くべきことです。  

もともと鳥は自然の中で群れをなし、体に最も適した土地で、体にあった食べ物を取り、毎日飛び回って生活しています。その鳥が日本に連れてこられて、わずか数種類の餌だけで、狭い鳥カゴの中に入れられて飼われる事になるわけです。これでは、病気にかかりやすくなるのも仕方が無いと言えるでしょう。  

つまり鳥は、人間に飼われること自体が大変なストレスとなっていることになります。

4. 飼育環境を変えない!  
環境温度を二十四時間、一年を通じて一定にするよう工夫します。一日の温度差が5度以上だとストレスの原因になりますから、常に20~29度に保つようにしてください。直射日光は必要ありません。食事内容さえ正しければ、紫外線は間接光で十分です。そして、昼間はなるべく明るい場所に置きます。鳥は日中明るいほど、食欲も出るし、ホルモンの分泌も良くなります。  

このような環境を家庭で作るには、大きめの四角い鳥かごの周りを厚手の透明なビニールで囲い、前面だけを垂らしておく様にすれば良いでしょう。そして、部屋全体を一定の温度に保ち、空気は前面だけから入るようにし、ビニールを開け閉 めすることで、かごの内部温度を調節するようにします。また、温度計を入れて管理するのも必要です。

5. 小鳥に合った餌の選び方     
鳥は41~43度という高い体温を維持するために、大変なエネルギーを必要としています。食事はセキセイインコを中心に説明します。  

もともと、オーストラリアの亜熱帯地方の鳥です。雑食性で、動物の死体、昆虫、果物、野菜、木の実、葉などを食べています。つまり、決して種子ばかり食べているのではありません。故に、飼育下でも彼らの生活にマッチした一定のフードを与えることが必要です。  

主食にするのは信頼できるメーカーのペレットタイプのフード(総合栄養食品)と皮付き混合えさです。むき混合は殻が飛び散らないので人間には都合 がいいのですが、鳥にとっては死んだ餌であり、ビタミン不足や栄養障害を引き起こします。そして何よりも、 鳥にとっては皮をむいて食べることが自然で、ストレス解消にもなるのです。  

次は副食です。ボレー粉やキャトルボーン(イカの甲)はカルシウム補給には欠かせません。また、鳥には歯が無いので、穀物をすりつぶすのに筋胃という三番目の胃袋に砂が必要になります。市販されている直径1mm位の石英砂か、塩土を時々与えてください。ただし与え過ぎると食欲不振の原因になりますので注意が必要です。 また、野菜も与えてください。特にカルシウムとリンのバランスの優れている、大根の葉、カブの葉、チンゲンサイ、小松菜が良いでしょう。不適な野菜としてはレタス、キャベツ、ホウレンソウがあげられます。  

最後に必ず与えなければならないのが、総合ビタミン剤です。鳥の体調によっては市販のビタミン剤では効果が不十分なことがあります、心配な場合は動物病院で調合したものを毎日引水に混ぜて与える方がよいでしょう。  

また、与えてはいけない食物もあります。アボガドを与えると、中毒を起こして死んでしまいます。その他、人間のお菓子、辛いもの、味の濃いもの、冷たいもの、熱いもの、古くなってカビの生えたものは絶対に与えないようにしてください。  

餌と水は毎日取り替え、カゴ、止まり木、容器、床なども掃除して清潔に保つことが、健康を守るために大切です。

6. 規則正しい生活をしましょう  
夜暗くなると、眠りにつくのが鳥の自然なリズムです。  
病院に来る鳥の大部分は、この自然のリズムが乱れて病気になってしまったものです。そして、そのほとんどが重体で緊急疾患といえます。小鳥は症状を隠します。様子を見たりする時間はありません。

7. 家庭で出来る応急処置  
●29度に暖めること
●砂糖入りのお湯や温かいハチミツを飲ませること
●さし餌をすること
●風を当てないように保温し、なるべく早く病院に連れて行くようにしてください。
●爪を切って出血した時は、線香で先端を焼いて止血するか、片栗粉をつけて五分間圧迫止血してください。  

いずれにしても、病気にしないようにすることが小鳥にとって一番大切なことです。鳥の習性をよく理解して、日ごろの健康管理に十分に気をつけて、よく観察して、少しでも変わったことがあればすぐに治療を受けることが大切です。


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