■リクガメの直腸脱

原因
胃腸炎などに起因する激しい下痢の時に必要以上にいきむことで発症する。また、栄養不良や便秘、消化管内寄生虫の感染、尿路結石などが誘因となることがある。

症状
総排泄孔部分から円筒状の固まりが突出して見られる。   
排便排尿障害や基礎疾患の増悪、感染症が発症し死に至ることもある。

予防と対策
突発的に起こるので完全な予防法はないが、下痢などを放置せずに早めに治療するようにし、バランスのよい食事を心がけることである程度は予防できます。   
突出したまま放置していると、自ら後肢で傷をつけてしまったり、乾燥や壊死、感染を起こすなど、より状態を悪化させる。

直腸脱整復術
術前にブドウ糖皮下輸液、抗生剤、整腸剤、鎮痛剤の注射処置、ICUにて保温・高酸素療法を実施後、ガス麻酔(セボフルレン)にて導入維持

麻酔導入後術部を十分に洗浄消毒し、術中の感染を予防します。
直腸内に先端が鈍の支持棒を入れ、切除ライン等の手術計画を立てる。
直腸が中に入らないように腸に支持糸をかけ、その遠位部で吸収糸にて縫合しながら切除する。
切除後丁寧に縫合部を直腸内に収納する。
整復後の様子
切除した直腸

術後は覚醒するまでICUにて保温・高酸素療法を実施し、24時間後からは食欲無いため強制給餌を1日5~6回実施し、体力の回復を促す。  
術後7日で元気に退院しました。