■検査目的

肉眼的検査所見や病理組織学的検査所見から総合判断して病気の予後や治療方針 を決めます。しかし、生検で採取できる組織は粘膜表面までが限界であり、胃壁の深い部位での病変の早期発見は困難なことがあります。内視鏡検査は、開腹しないで消化管の中を調べられる便利な検査方法ですが、全ての症例を確実に診断できませんので、場合によっては試験的開腹手術が必要となることもあります。  また、内視鏡は画像診断と同時に異物除去(犬や猫は色々な物をよく飲み込みます)も行える便利な治療道具でもあります。







■上部消化管内視鏡検査

人でいう胃カメラです。口腔内、食道、胃、十二指腸の異常を見るために用いられます。
人では麻酔は必要ありませんが、動物は我慢が出来ませんので全身麻酔下で検査を実施します。麻酔前には十分な身体検査と血液検査、レントゲン検査を実施して麻酔リスクを評価してから実施します。内視鏡による肉眼的観察のほか異常所見があった場合には、組織を一部切除して病理組織検査を実施します。
胃内に異物が発見されて内視鏡による摘出が困難である(量が多い、鋭利である、糸状で腸内で絡んでいる等)と判断した場合は、速やかに開腹手術に変更します。

検査前の準備
胃内を空にする為、12時間以上の絶食、3時間前から絶水

■下部内視鏡検査

慢性的な下痢、血便、腹痛やしぶりなどの症状から大腸の病気が疑われる場合、原因を確認する為に実施します。
主に癌やポリープ、炎症性疾患の発見を目的としています。多くの場合確定診断をする為に、組織を一部採取して病変が良性か悪性かの鑑別を含めた組織診断を実施します。

検査前の準備
「大腸の中をきれいにする」ための処置が必要です。前日より入院をして24時間以上の絶食と麻酔下による浣腸を前日と当日の2回実施します。また、血液検査、レントゲン検査等十分な術前検査を実施して麻酔リスクを評価します。

 

内視鏡検査は体に傷をつけることなく消化管の中を眼で確認し、異常が認められるところは一部組織を採取し検査することが出来ます。ただし、人と違い全身麻酔が必要ですので、内視鏡検査が必要になった場合は十分にご相談しながら検査を実施します。